「できない」という不幸の連鎖を断ち切る方法

キャリアの手助け

『もう無理、で自分にはできない!わからない』と感じることはありませんか?

私自身もこの言葉をよく使い、何かあるたびに「無理だな、できない」とあきらめてしまうことが多くありました。

また、教員の道へと進みたいなと思ったときに、たくさんの子どもたちからもこの言葉を言われることが数多くありました。

そして、自分自身の想い・行動に対してあきらめて蓋をし、逃げ続けてばかりいました。

そんな私は今、一企業の人事・採用担当として4年ほど学生の方と接したり、高校・大学で講話をしたり、プライベートでは学生時代に熱中していた陸協競技の社会人チームで活動したり、少年自然の家でボランティア活動などをしています。

今回の記事では、たくさんのことにあきらめまくり、逃げに逃げ続ける行動を変えた捉え方をご紹介したいと思います。

私は社会人になってから、学生時代まで続けていた陸上競技を教える指導員の資格習得のために、東京のナショナルオリンピックセンターで研修を受けました。

そして、そのときに学んだことが…「心・技・体」の順番について学びました。

私は高校・大学と進んでいく中で、このように感じていました…。

“ 「心・技・体」の順番について

何となくどの学校の体育館でも目にしたことのなる言葉(標語?)ですが、もし「あなたが指導者だとしたら、どの順番から教えるでしょうか?」

私はそのまま、「心・技・体」の順番もしくは、「心・体・技」、「体・心・技」と考えていました。

しかし、 ナショナルオリンピックセンターでの研修をきっかけに、私はこう考えています。

“ 「技」が1番目のときもある! ”

このような自分なりの答えに行きつきました。

今回は私が経験した「できない」のあきらめを、自分なりに見つけた『 不幸の連鎖を断ち切る 』ということについて、私の想いを綴りたいと思います。

「技」を起点とする捉え方

先ほどの問いかけにもどりますが、「あなたは自分が指導者であれば「心技体」をどの順番から教える」でしょうか?

「心」を1番目に選択した方…

気合と根性が大好きで、「頑張れ!」「やる気を出せ!」というフレーズをよく言う人

この考え方を勉強で例えるなら、精神論による「とにかく気持ちが大事」であると考える指導方法です。

「体」を1番目に選択した方…

とにかく練習時間を確保して、相手を追い詰める、膨大な練習をすることが大好きな人

この考え方を勉強で例えるなら、「量をこなす」「学習量を増やす」ことがいいのだと考える指導方法です。

「技」を1番目に選択した方…

スキルに注目してできることを増やし、自信をつけていくことが大事と考える人

この考え方を勉強で例えるなら、 小手先のテクニックではなく、違った手法・視点から「できた!」という喜びをモチベーションにして指導する方法です。

そして、押さえておいてほしいポイントは、『この3つの中で、どれかが正解というものではない』ということです。

何故なら「心・技・体」の順番は、そのときの時代や状況、条件によって捉え方が変わってくるからです。

しかし、「心と体」の指導を中心にして指導すると時間がかかり、過剰な努力を課してしまい結果的に効率化が悪くなってしまいます。

そして、やってもやっても先が見えないという精神的な苦痛を感じる人が、今の時代はとても多いのではないかと感じています。

私は教員を目指していたとき、「体育の先生」と「国語の先生」になりたいと思っていました。

陸上競技をしていた経験からスポーツを教えたい、書籍の魅力を学んだ国語を教えたいと思い、スポーツ教室や塾講師のアルバイトなども行ってきました。

そんな「教える」以外にも、「教わる」の経験では精神論での気合と根性による指導が小学校から高校の頃まで受けてきたということもあり、心や体の指導を代表とする気合と根性について、私自身は決して誤りだとは思っていません。

さらには現実として、この指導によって伸びたスポーツ選手や勉強のできる学生がたくさんいることか確かです。

しかし、この『「技」による指導』というものがあるのだということを知ってもらいたいです。

例えるならば、「心・体」で2/3のスポーツ選手や勉強における学生の成績が伸びていたとすると、残りの1/3の選手・学生)の可能性が開くと思ってもらえると嬉しいです。

私はこの「心と体の指導」を『短所改善型指導』と呼んでいます。

これはどのような指導かというと、人間には長所と短所(〇と×)があり、「×の部分を気合と根性で消していくこと」を『短所改善型指導』と呼んでいます。

この指導方法で大切なことは、動機づけがしっかりとしていればいいです。

しかし、動機づけがしっかりとできていない場合は、できないところに無理やり働きかけるために、「やってやるぞ!」といった精神的なストレスがかかり、前向きな気持ちになりにくいという問題点が隠れています。

この短所改善型指導の反対側にある指導方法が、『長所活用型指導』というものになります。

先ほどの長所と短所(〇と×)で、〇のできることを増やすことで、結果的に×に注目がいかなくなるという方法です。

例えば、国語が苦手な生徒が通ってきたとしたときに、『心』の指導をメインとするならば、「話し合う」「やる気を出そうと言う」「𠮟咤激励する」といったような、心のメンタルの部分に働きかけて伸ばそうとします。

『体』の指導をメインとする場合は、「問題量をこなす」「学習時間の確保する」といった指導になってきます。

では、『技』の指導をメインとする場合どうするのか?

私の場合は、基本的なスキルである「文字を読む」という技術のスピードに注目します。

そもそも、国語の問題が読めていないというのではなく、文字を処理するスピードが遅いために、読むことそのものに疲れてしまって、結果的に国語ができないと思い込んでしまっているのではないかと考えます。

家庭教師時代の事例ですが、試しに「単純な計算テスト」をしてみると、だいたい国語ができない子は単純な計算処理が遅いです。

1分で解くことを目標として、その時間内でできるものが3分かかるといった事例です。

次に文字の処理として「音読」や「暗唱」をしてみると、これもかなり弱い傾向になりやすいです。

このことから、国語ができないと思い込んでいる生徒の多くは「基本的な読み書きや計算の処理が弱い」ということがわかってきました。

これでは約10分で解く問題の場合、処理する力が弱いために30分以上かかってしまいます。

読むことそのものに疲れますし、疲れてくる中に制限時間があるので、問題が解けません。

問題が解けないので結果も当然悪くなります。

悪くなった結果を見て、また自分自身が落ち込んでしまいます。

そして落ち込んだ結果、「自分に勉強は向いていないんだ」と嫌いになって勉強をしなくなるという悪循環が生まれていきます。

「自分には向いていない」「無理だ、できない」といった、このような考え方・捉え方をしてしまっているほとんどの人が、能力や才能がないかということではなく、やり方が間違っているのではないかと思います。

むしろ、基本的な文字を読むスキルというそのものが弱いために、結果として表面的な勉強ができないという状況になってきているだけなのではないかと考えています。

そこでその人が持っているスキル、その長所を活用しながら伸ばしていくことで、まずは勉強ができるというスタートラインに立つ土台を作ってしまおうという考え方です。

例えば「情報を処理する」という単純な作業でも2種類あります。

音を聞いて判断する「耳の処理スキル」や目で見て判断する「目の処理スキル」です。

この2つをワークなどで体験してみると、得意不得意の長所・短所が確認できます。

ただ、耳の処理なのか目の処理なのかどちらが得意であるかというだけで、それに優劣があるわけではないです。

ワークをやってみたとして、全体的に「目の処理」が得意な人が多かった場合、その人たちに向かって指導者が「話すだけの指導」をすると、とても苦手な処理をすることになります。

そして、純粋な人はこの処理に対してまじめに取り組んで頑張ってくれますが、不得意な処理なだけに上手くできません。

頑張っても、頑張っても認めてもらえず、褒めてもらいたい相手からは否定されてしまうことで、自分はどうせやってもできないんだと落ち込んでしまい、自分自身を否定していくことになります。

最後には「自分には才能がないのだ」という結論を持ってきます。

このような悪循環を生まないようにするために『技』による指導が大切であり、必要だなど考えています。

不幸の連鎖を断ち切る『技』の思考

私は不幸の連鎖という悪循環を断ち切るために、『技』による指導が1番目に必要ではないかと考えていますが、そんな私も、実はあるときまで「気合と根性」での指導しかできませんでした。

どんなスポーツでも行き着くところは自身の体の動かし方が重要になりますが、特に陸上競技などの体の使い方をがわからないと結果が伸びない競技で育ってきた私には、「自分にはできてしまう感覚」と「できない動きは放置する」といった考え方が根付いていたからです。

陸上教室やボランティア活動で子どもたちと接するときに、「なんでこんな動きもできないんだろう」と思ってしまったり、「やり続ければ感覚として身につくから!」とアドバイスしていました。

そんな私の指導方法が変わったのは、ある陸上競技のコーチとの出会いでした。

私が「この子は走り方の中で腕の使い方が上手くないなぁ…」と思っていた子に対して、そのコーチが指導すると、なんと一瞬で走るフォームが変わったのです。

そのコーチはその子に対して何とアドバイスしたのか。

「身体全体の中で腕の筋力っていうのはたった6%しかないから、もっと大きい筋肉のある太ももを意識してごらん」

ということをサラッと言いました。

指導というのは自分の経験則に基づいたものであったり、精神論が大事だと思っていた私には衝撃的でした。

そのアドバイスをもらった子は「もっと上手くなりたい」「もっともっと練習したい」と楽しそうに練習していました。

「練習とは苦しいもの」「勉強ってしんどいもの」と思っていた私にとってこの出来事は大きく人生を変えていきました。

そしてこの指導方法を、会社の社内研修に応用できないかなと考えて、今の研修担当としての講師指導にたどり着きました。

実は学校教育や新入社員研修など、社会との接点が少ない人の90%以上が「目の処理が得意」だと言われています。

そうなると、一生懸命丁寧に説明して論理的に話しても、実は誰にも伝わっていないのです。

むしろ全く聞いてないんです(笑)。

なのでプロジェクターにパワポ資料を投影して、話の全体概要を伝えたり、図式化することで伝わるようになります。

得意に注目した得意分野に合わせた資料を作成し、得意分野に合った話し方をすることで本人たちに刺さる内容へ変えられます。

また、「苦手だな」「できないな」と思っていることも、やり方を変えれば意外にガラッと変わることもあります。

例えば、「子どもが宿題をしないとき」は「なんでやらないの!」と血圧を上げるよりも、今夜の予定をちょっと教えてを聞いて、実際に紙に書いてお互いに見える形にしてみます。

「部下が自分の指示を守らないとき」は、指示したことを手間ですがメールで返してもらうことで、伝わってないことが確認できます。

あれこれ考えても「なんか上手くいかないな」というときもありますが、付箋やホワイトボード、スマホのメモ帳などに書き出して見える化してみると、意外とできるかもしれません。

私は「なんでこんなこともできないんだろう」と、人をバカにしていたことが保育園の頃から社会人になってでも、各時代でありました。

しかし、陸上競技での機能分析というやり方に出会い、教わる側に能力がないのではなく、やり方が間違っていただけだったということに気づくことができました。

私は「気合と根性」を持って短所を改善することのみが指導であり、親切なんだと勘違いをしていました。

ところが、長所を活用しながらできることを増やしていくと、実は教わる側が笑顔になります。

才能がないのではなく、不幸の連鎖にはまっていただけなんです。

ただそれだけだったのに、「自分には向いていないからもうダメなんです」という悲しい言葉を言わせていたのです。

この言葉は、指導者である私の責任であり、不幸の連鎖を断ち切れなかった原因は私自身にあったのだと気づきました。

さいごに

「もう無理、できない!」ということについて、最後にお伝えしたいメッセージがあります。

「できない!」には、別の視点が足りていないのかもしれませんし、その先にはまた違った未来が潜んでいるかもしれません。

・能力がないのではなくやり方が間違っていただけだということ

・得意なやり方で得意な処理をして正しく伸ばしていけば、誰もが笑顔になれる

・できることが増えていくと、苦手なことにもできるかもしれないとチャレンジする

不幸の連鎖を生むものはスポーツや勉強だけでなく、仕事や就職活動など、どんなことにでも関わってくものです。

そして、それらを行っていくうえで「できない!」とあきらめるときに、一度踏みとどまってみるのもいいと思います。

不幸の連鎖を断ち切る方法は「やり方を変えること」です。

自分の過去の経験から、できないと決めてつけて諦めていませんか?

あきらめる前に、自分で自分を否定するその前に、今のやり方では上手くいかないことがわかったのであれば、だったら別のやり方で、自分の中にあるスキルに基づいてできることを増やし、たくさんの笑顔を作ることができるのかもしれません!

それでは今回はここまでです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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