『好きなことで生きていく』ことを考える

キャリアの手助け

突然ですが質問です。

『自分の好きなことで生きていきたいですか?』

また、『やりたくないことはしたくないですか?』

「自分の好きなことで生きていく」というフレーズはTVのCMや書籍や新聞のコラム、駅のポスターなど、最近は様々な場所で見聞きするようになったように思います。

そして人事・採用担当としては、就活に関する言葉や生き方・キャリアに関する様々な言葉を日々耳にしますが、最近は特に『好きなことで生きていく』という言葉を聞く機会が多いです。

そして私自身は、この『好きなことで生きていく』『やりたくないことはしたくない』という言葉が独り歩きしているように感じています。

今回はそんな『好きなことで生きていく』ことを『捉え方や言い訳になりやすい現状、好奇心の大切さ 』から考えてみることをテーマに私の想いをお伝えさせていただきたいと思います。

時代ごとに捉える定義

まず『好きなことで生きていく』という言葉を捉えるには、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、社会といったその時々の時代によるのかもしれません。

完全な偏見ですが、私は『好きなことで生きていく』ということは以下のような各時代でのイメージがあります。

【幼稚園・小学校】
 ■ プロ野球選手になりたい
 ■ お花屋さんになりたい
 ■ ユーチューバーになりたい
 ■ プログラマーになりたい

このような流行っているものや目立つもの、わかりやすいイメージができる「将来の夢」を語っているかのような「夢見ていることが好きなことで生きていく」となっているように感じます。

【中学校・高校】
 ■ 医者・弁護士・公務員になりたい
 ■ 将棋の世界で生きていきたい
 ■ 音楽(バンド)で食べていけたらいいなぁ

このような社会的地位(高給)のイメージがある職業や興味・関心のあること、やりたくない・面倒くさい勉強から逃げるためなど「金銭的現実味のある理想や本当に好きなこと、とりあえず何でもいいから生きていく」となっているように感じます。

【大学・社会人】
 ■ 大学で学んだデザインの知識を活かせる仕事がしたいなぁ
 ■ ハンドメイドの趣味を仕事にできたらなぁ
 ■ ボランティア活動とか貢献の分野で生きていきたいなぁ
 ■ 今の仕事より残業が少なくて給料が良ければいいや

このような興味・関心のあることはあるものの悩んでいる一面があったり、現実逃避に近い愚痴のようなことなど「今の現状から抜け出すことに夢見ていることが好きなことで生きていく」となっているように感じます。

単純に面倒だと感じる勉強であったり、やりたくもない仕事から逃げる言い訳として「好きなことで生きていく」という言葉を使っていると思います。

こう考えてみると、成長過程において現実をしていくことや周囲の影響から『夢を諦める言い訳』に変わっていく過程なのかもしれません。

夢を諦める言い訳になる2つの口癖

話は変わって『何をやっても続かない・上手くいかない』という人がいます。

私はその人たちが持っている共通点が「言い訳の言葉」を用意していることではないかと思います。

“ できない理由が先にあるから、やる前に口から出してしまう ”

こうならないためには、口癖になってしまっている2つの言葉をやめる必要があると思っています。

何故なら、言い訳に直結する考え方を生み出す言葉だからです。

ちなみにそれらの言葉は2つだけにとどまらないと思いますが、今回は私が特に気になる2つの言葉を紹介したいと思います。

「時間がない」という言葉

『何をやっても続かない・上手くいかない』という人が、言い訳とする理由でよく聞くものは…

“ 時間がない ”

というものであり、「やりたいこと」を「やりたいまま」にしてしまう言葉です。

例えば『何をやっても続かない・上手くいかない』の理由が「お金がない」であれば、解決に向けた行動を起こしやすいです。

「どうすれば続くか・上手くいくか」が、お金が100万円あれば解決できるとしたなら、意識の問題ではありますが、100万円を貯める目標を立てて行動することができます。

しかし、「時間がない」の場合は本当に時間を捻出できない場合よりも、面倒だと感じて行動しないでいるだけのことが多いように感じます。

「新しいことをやる」「新しい場所に行く」といった、自分の経験にない何か新たなものに遭遇したり好奇心が駆り立てられたとき、心理的なハードルが生じます。

何故ならそれは、“ 未知なことには億劫になる ” からです。

自分の時間は自分で作るしかありません。

そして、未知なことがおとずれたときに「ワクワクしない」という人生は、生きていて何の楽しみも持たないのと同じなのかもしれません。

すでに知っているものに囲まれた安全圏に閉じこもっていると、新しい学びもないまま、無難な人生を終えてしまうのかもと思うのです。

そんな私も、上記のような高尚な捉え方が常にできるわけではありませんし、どちらかというと流されるタイプです。

なので私は、後悔しないためにできるだけ新しい経験ができる方を選ぶようにはしています。

「時間がない」と言い訳したくなるときに、ふと我に返ってみると「あれ、これって時間がないのではなく、面倒くさいなと思っているだけじゃないのか?」と自問自答してみます。

そして、自分のスケジュールを「ワクワクすることから優先して埋める」ようにしてみると、辻褄を合わせるめに、他の日で仕事をカバーできるようになるからです。

事前に上司や同僚に「この日は無理だから」と宣言することもできますし、自分の時間をコントロールすることで、自分の人生を楽しくできると考えています。

周りに迷惑をかけることに怯えて、自分の「やりたいこと」を先延ばししている間に、「もっと自由に生きればよかった…」と人生は終わってしまいたくないので、「時間がない」という口癖をやめてみると、今までは見えなかった「余った時間」が見えるようになるかもしれません。

「やりたいこと」という言葉

「これから何かやりたいことはありますか?」と聞かれると、どのように答えるでしょうか?

私の場合はこのように答えています。

「やりたいこと」はすでにやってるし、この先も「やりたくなったら」すぐにやると思う

個人的な偏見ですが、世の中の大半の人は「やりたいこと」という言葉に囚われているように思います。

私たちが育ってきた環境や見てきた大人たちの姿から形成された価値観かもしれませんが、『人には必ず「やりたいこと」はあるが「やりたいこと」はできていない』ということが常識としてあるように感じています。

子どもの頃であれば、好きなようにゲームができなかったり、好きな食事を自由に食べることができなかったりと制限があったりするので、子どもに対して「やりたいことはある?」と聞くのはいいと思います。

しかし、大人に「やりたいことはありますか?」と聞くと、多くの人は「○○をやりたい。でも、できない」ということが口癖として言葉に出てくるように感じます。

「宇宙に行きたい」「大企業の社長になりたい」などの、実現することが難しい無謀とも思える夢物語ならばいいのかもしれませんが、意外と実現できそうな「やりたいこと」を無理だという人が多い印象です。

「富士山に登ってみたい」「マリトッツォを食べてみたい」「北海道に行ってみたい」など、やろうと思えば、今日・明日にでもできることなどもあります。

そのようなことを「やりたいこと」と言っていると、きっと何をしても続かないでしょうし、上手くなるはずがないのではないかと思ってしまいます。

好奇心があると、努力を努力と感じなくなる

『何をやっても続かない・上手くいかない』という話題でお伝えしてきましたが、「上手くいく」とは何でしょうか?

「上手くいきたい」と願うのは誰しもが同じだとは思いますが、その基準は人によって違うと思っています。

「上手くいく」という言葉の意味合いについては多用の捉え方があるとは思いますが、世間一般的には、他の人よりも優れた結果を出している人を指していることが多いと思います。

そして、上手くいく人の多くは「行動力」と「好奇心」の両方を兼ね備えているように感じます。

当然のことですが「上手くいく」には、まず動き出さなければいけませんし、その行動力の源になるのが好奇心です。

好奇心があれば、興味のある分野を自分で追いかけるようになります。

例えば、歴史に興味を持ったら、勝手に歴史を知りたくなって、勝手に歴史のことを学び始めたりします。

歴史に興味がない人からすれば勉強として捉えてしましますが、好奇心があると、勉強という努力を努力とも感じずに勝手に勉強するようになっていきます。

好奇心と行動力は「好きなことをやって人生が上手くいく」ためには重要な要素だと思いますが、「興味を持てない」「嫌い」「周りと違うから」という理由で、好奇心や行動を妨げてしまうと何もできなくなってしまう可能性があります。

「好きなことで生きていく」の成立・失敗パターン

「好奇心」を持って突っ走っても、結果を出すことが難しい場合もあると思います。

例えば、すでに有名企業や多くの人が参戦している分野などの場合です。

競い合う数が多いので、今からその分野に行っても、その分野で抜きん出て「上手くいく」可能性は低いと思います。

無理な道に挑むことは悪いことはありませんが、どのくらいの可能性があるのかをしっかりと判断しないと、好きなことをやったけど生活が成り立たなくなることもあります。

多くの人が興味を持ってない分野に対して、いかに自然と(勝手に)興味を持つことができるかが重要なのかもしれません。

しかし、相反することにはなりますが、気をつけなければいけないことは、無理だと決めつけてしまうことでもあります。

「好奇心を満たそう」と思っても、周囲が無理だと判断して止めてきたり、自分の経験から因果関係を勝手に理解してしまい、無意識に好奇心を満たす行動を抑制してしまうこともあるからです。

好奇心を抑制してしまうと、その経験から次に興味・関心を持つことがなくなっていくことに繋がってしまったりするので、無理と判断することと挑戦してることのバランスは非常に難しいですね。

逆に「好きなことで生きていく」ことが成立するパターンもあると思います。

例えば「他の人が苦だと思うことを苦に思わない」という場合です。

好きなことがゲームなら「プロゲーマー」という多くの人が参戦している分野ではなく、少数派の「ゲーム開発者」だったり、運転が好きなら「F1ドライバー」ではなく「トラックの運転手」だったりといった感じです。

自然と技術力が向上して、且つ「好きなこと」で給料も高くなるような選択であると、「好きなこと」や「やりたいこと」だけではなく「ほかの人に比べて苦にならない仕事」を見つけることでと、気楽にお金がもらえると思うのです。

メディアが取り上げるのは有名人やスポーツ選手ばかりなので「好きなことで生きていく」競争率の高い世界ばかりがクローズアップされて勘違いしがちですが、そには確実に勝者と敗者が存在します。

競争率が高くない分野で苦にならないものを見つけることができると、「好きなことをしながら楽しく楽しく暮らせる」確率も高くなるかもしれませんね。

さいごに

冒頭で『自分の好きなことで生きていきたいですか?』『やりたくないことはしたくないですか?』という質問をしました。

捉え方や言い訳になりやすい現状、好奇心の大切さなどをお伝えしましたが、普段学校で勉強していたり、会社で働いていたりすると、考え方は凝り固まりやすくなると思っています。

今回お伝えしたことは「理想論じゃないか!」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

確かに『「やりたいこと」を好き勝手やって上手く生きていけたらいいな』とは思います。

しかし、社会に出ると好き勝手できない制限や嫌なことなどもあります。

そこで私が大切にしている言葉は…

やりたいことやるってことは、得意なことをやるのとも、できることをやるのとも違う。
自分の願いを叶えるためなら、嫌なことや苦手なことだってやらないといけないこともある。
面白いことを楽しむには、自分の気持ち(興味・関心)を1番大事にすることが必要になる。
でも、誰かの言う通りにしていたり、言われたからやるという捉え方だと楽しめない。

“ やりたいこと ” は、いつの間にか “ できなかったこと ”に変わってしまう。
そうなったらもう取り返しがつかない。気づいたときの後悔と苦しみは一生ものだから…。

という大学時代に学んだのもです。

もしかしたら「好きなこと」と「やりたいこと」というのは全くの別物なのかもしれません。

好奇心を持って「これやってみたい!」と思ったことは、嫌なことや苦手なことやをしないといけないと諦めることになってしまします。

私は一企業の採用・研修担当として、人前に立って話すことが大好きですし、やりたいこととして仕事をしていますが、パワポの資料作成や数値管理は苦手でやりたくないことです。

それでも、仕事を楽しくするために苦手なことも楽しい点もあるかもと思いながら行うことをしています。

その考え方や行動が必ず良いというものではないかもしれませんが、捉え方や言い訳にしない考え方、ワクワクしてみる気持ちや行動など、自分の中で少しずつ何か変えてみることで、『自分の好きなことで生きていく』ことができるかもしれませんね。

それでは今回はここまでです。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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