【オススメ漫画】荒川アンダーザブリッジ の魅力とギャグ・シリアスから考える名言20選

名言紹介

『ギャグ漫画は好きですか?』

私はあまり好きな分野ではなく、毛嫌いしていたときがありました。

そして高校時代の国語教師に「漫画を読め!」を諭されて、今では年間150冊ほど購入し、貯蔵量が60,000冊を超えた、一企業の人事・採用担当です。

今回はそんな私が、就職活動や1つの価値観を考えるサポートとなる作品を紹介させていただきたいと思います。

『荒川アンダー ザ ブリッジ』(あらかわアンダーザブリッジ)はスクウェア・エニックスの『ヤングガンガン』 で2004年から2015年まで連載された開始した中村光さんによる荒川の河川敷で織り成されるギャグコメディ漫画です。

私はこの作品に大学2年生の頃(2010年)に出会ってから、社会人3年目の最終巻発売まで半年に1回は必ず1巻から全巻読み直す習慣をつくることとなった大好きな漫画です。

また、「荒川FM」という小見川千明(P子役)さんと藤原啓治(村長役)さんがパーソナリティを務めたWEBラジオを毎日のように聞く習慣ができたことも、この作品から受けた影響だったように思います。

今回はそんな『荒川アンダーザブリッジ』の魅力を、あらずじや作中の名言を通してご紹介します!

あらすじ

【あらすじ】

主人公・市ノ宮 行(いちのみや こう)は世界のトップ企業社長の御曹司。幼い頃から父に「他人に借りを作るべからず」と教えられ、その教え通りに借りを作らずに生きてきた。

しかし、ひょんなことから溺れかけた際、荒川河川敷に住む自称金星人のニノに命を救われる。「命の恩人」という余りに重すぎる借り。その恩返しとしてニノが行に要求したのは「私に恋をさせてくれないか?」ということだった。こうして行はニノの恋人となり、自身も橋の下で生活することになる。

荒川の橋下では常識から外れた人々がたくさん住んでいた。行は「リクルート」(通称「リク」)という名前を与えられ、橋下の住人の一人として暮らすことになる。

荒川の河川敷に住むことになった、主人公のリクは、河川敷で繰り広げられる変態たち(魅力的なキャラクターたち)による狂乱的な日常生活を送ることなります。

ギャグ漫画あるあるの展開ではく、作者:中村光さんの思考にふれられる、かなりぶっ飛んだの展開が盛りだくさんで、想定以上の笑いに飢えている人にはオススメしたい作品です。

また、登場するキャラクターが特徴的で、笑いを与えてくれる中に時折出てくるシリアスなセリフや雰囲気があり、私は「笑えないギャグ漫画」とテーマづけた漫画でもあります。

それでは『荒川アンダーザブリッジ』がシリアス要素を含んだギャグ漫画であることを紹介していきたいと思います。

笑いの中に垣間見える笑えないシリアス

荒川の河川敷に住む 魅力的なキャラクター

まずはじめに、主力のキャラたちの一部を紹介をしていきたいと思います。

「私の好きなキャラがいない!」という方にはご容赦いただきつつ、どんな登場人物たちが織り成す物語なのかの参考になれば幸いです。

【リク】
 ■ 本作の主人公であり、市ノ宮財閥の御曹司
 ■ 荒川河川敷では教師を仕事とすることにした
 ■ 才色兼備のスーパーマンであるが、重度のナルシスト
 ■ 本作の唯一の突っ込みであり、常識人とされるが、たまに自らも天然でボケる
【ニノ】
 ■ 本作のヒロインで、リクの恋人
 ■ 自称金星人の電波系少女
 ■ 荒川河川敷では魚獲りを仕事としている
 ■ 常にジャージを着ていて、胸元には「2-3」と書かれている(名前の由来)
 ■ リクに「恋をさせてほしい」と申し出たが、実は恋愛がどういうものかよくわかっていない
【村長】
 ■ 荒川河川敷の村長で自称620歳の河童
 ■ 着ぐるみを着ている
 ■ 河川敷に住むには、村長から名前をもらわないといけない
 ■ 楽天的で、だらしのない性格だが、村民からの信頼は非常に厚い
【星】
 ■ 頭に星形のマスクをかぶっている
 ■ 河川敷では音楽を担当している
 ■ ニノのことが好きで、リクをライバル視している
 ■ なんだかんだで、リクとは悪友の関係になっていく
【シスター】
 ■ シスターの格好をした元傭兵(男)
 ■ 河川敷では教会でシスターをしている
 ■ 毎週の集会でクッキーを配っている
 ■ 傭兵時代の癖が抜けず、週同腹の下には軍服をきて、大量の重火器を所有している
 ■ 村長を尊敬しているため、村長にだけ敬語
子】
 ■ 村長に思いを寄せる、野菜造り担当の少女
 ■ 河川敷では野菜を栽培している(冬は苗を仕入れに外の世界へ)
 ■ 村長の好物であるキュウリは量が多めに栽培している
 ■ 恋愛に関してはヤンデレな要素が垣間見える

この他にも「マリア」「鉄人兄弟」「ステラ」「シロ」「ビリー」「ラストザムライ」といった魅力的なキャラクターが河川敷で暮らしています。

また、市ノ宮カンパニーの社員である「高井」「島崎」たちも魅力的で、逆要素多めの展開に欠かせないキャラクターが数多く登場します。

この濃すぎるくらいのキャラたちにギャグとは思えない意外な一面が潜んでいるんですよね…。

シュールなギャグに点在するシリアス

この作品はとにかくキャラが濃すぎるくらいに濃くて、河川敷住人の強烈なキャラ同士のシュールな掛け合いが特徴であり、そのぶっ飛び加減が想定を上回っていくことで笑いを生み出しています。

そんな愉快な変人たちのオンパレードですが、河川敷の住人の過去は時として複雑で、シリアスな場面も展開します。

基本的はギャグで進行しますが、定期的にシリアスな少し重いテーマが描かれることもあり、この登場人物たちの過去は現代日本へ疑問を投げかけるようなものが多く、漫画の至る場面で「常識」「普通」とは何かを問われています。

1番(マシな)一般人といえるリクからの目線で、河川敷に住まう人たちへとツッコミを入れまくる日常は非日常の出来事ばかりで、基本的には笑いながら読むことができます。

河川敷の住人は、ミステリアスでありながらも細かいことにこだわらない、おおらかな性格が魅力があるからその相乗効果もあるでしょう。

しかし、そんな笑いの中にシリアスを入れる事によって「何故こんな発言が出るのだろう?」といった、まるで手品の種明かしを見させられているような気持ちになります。

シリアル展開になると自分自身の在り方を問われているのようで、リクをはじめとする「普通の考えが通用しない」ときに戸惑う場面は、読者の感情をリアルに描き、非常に引き込まれる部分です。

心に刺さる名言集 20選

数多くの登場人物が発した言葉の中で、特に「グサッと心に刺さる言葉であり、より自分を見つめ直す本質を突くような就活や社会人生活、キャリアを考えるうえでも多くのヒントともなるであろう言葉をご紹介します。

好きという想いは強い。人はその想いの強さにより、時に思いもよらない力を発揮したりする。

~ リクルート ~

いいかい ぼうや…。人間なんて所詮最後は一人なんだよ。

リクルート

もしかしたら新しい病気かもしれないんですが、ニノさんのそうゆう顔見たり思い出すと…

胃だか心臓だかが裂けそうに痛むんですよっ!!

だから笑ってくれるまで帰れないです。

リクルート

まずおなじ銀河に生まれた事。同じ種に生まれ、生きる時間が重なる事。

人と人が出会う事の奇跡的な確立。

笑うことも悲しむ事も恋も皆1%の可能性の集まりだから、僕は目が眩む。

世界はこんなにも、色とりどりの奇跡にあふれている。

~ リクルート ~

当たり前じゃないか… 元々愛なんて知ってる訳がない。

損得だけを考えて人と関わらないように生きてきたんだ!

全部俺自身のためだ。両親? 知るか!!

金星にも両親にも誰にもゆずらない。

俺は俺のエゴでニノさんにずっとそばにいてもらいたいよ。

~ リクルート ~

お前自身の話を聞かせてほしいんだ。何を持ってるかは問題じゃない。

~ ニノ ~

何言ってんのお前…? この星では…欲しい物があると人を助けるのか?

~ ニノ ~

地球人は贅沢だ。

こんなに大勢の人間と一緒にいるのにたった一人を独占したくなるのは何でなんだろうな?

~ ニノ ~

お前に言わなきゃと思うのに、言ったらお前は私から離れて行ってしまう気がして怖いんだ。

~ ニノ ~

家ってのは一番大事なものがあるところだ。お前の家はここじゃねぇよ。

~ 村長 ~

人は受け入れがたい事実というのは、簡単に否定するんだ

~ 村長 ~

人の心ってのは重い上に割れ物だ。

~ 村長 ~

好きだの嫌いだのっては本当はすげえシンプルだろ。

さくっと信じたら自分のハートは預けっぱなしにしとくんだ。

~ 星 ~

おいおい、一体どこの誰に言われたか知らねーけど、だめとか違うとか言ってくるやつらは数いるだけで神様でも何でもねぇんだぜ。

~ 星 ~

愛ってのは棚から落ちてくるボタモチじゃねぇんだよ。

~ 星 ~

気を抜くんじゃない二人とも! 人生や社会の暗い部分だけを見つめてその顔を維持するんだ!

~ シスター ~

弱くなんかないわ。

好きな人の前で、自分の気持ちをありのままに出せるなんて、凄いことなのよ。

~ マリア ~

そんな使い古された言葉じゃ… 俺の気持ちの1/100も表せやしない…

~ ビリー ~

1ミリの望みもなくたって、この気持ちは失わんのじゃ。

~ ステラ ~

非常識って何? 他の人と違うところ?

だったらあの人は確かに非常識だわ。誰よりも非常識。

非常識だけど、非常識な生き方にブレがない。

なぜならそれが村長の中で一番本物の生き方だからよ。

自分の中の本物を貫けるって、格好いいでしょ?

~ P子 ~

単行本 末巻の詩

【距離】

創造主というものがいたとしてきっと彼はこの星を大きく創りすぎたのだ。

おかげで小さく怖がりの人間は困っている。

『こんなに星が大きくては』『人との距離の測り方が分からない』

60億もの人間がいるのに、皆それぞれとても一人で、皆必死で捜している。

距離のいらない、もう一人を。

~ 巻末の詩 ~

【底】

人の心を海とするならばきっとその水は淀んでいる。

水面のさざ波に名前をつけるなら、

それは「喜び」や「怒り」になるのか、

いやこの海はそんな言葉では浅すぎる。

この深い海の水底に何がいるのか知りたいなら、

淀みの中で目をあけて下へと冷たくて重い水をけり続けるしかない。

自分という人間を知りたいなら、たとえ底がなかろうと。

~ 巻末の詩 ~

【奇跡】

まずおなじ銀河に生まれた事。

同じ種に生まれ生きる時間が重なる事。

人と人が出会う事の奇跡的な確立。

笑うことも悲しむ事も恋も、皆1%の可能性の集まりだから僕は目が眩む。

世界はこんなにも色とりどりの奇跡にあふれている。

巻末の詩

【飛翔】

鯨がジャンプする。

彼の思いっきりの高さ、水面をつきぬけて一番上からまた上へ、

彼の目に空への憧れはあるか、もし空さえも頂点でなくそのずっと上、

無限に広がる宇宙のきらめきがあると知ったら、彼はもっと上へと願うのだろうか。

それが何のためと分からずとも生き物達はじっとしていられない。

そわそわとせわしなく心臓が動いている。

~ 巻末の詩 ~

【泥団子】

『願う』それは力をこめると砕けてしまう。

七色に輝くびいどろではなく、握り締めた分だけ硬くなる黒光りする泥団子。

形はいびつだ。でもこれが自分自身の指の型。

いつか美しい宝石になるためじゃなく、世界で一番美しい泥団子になるための。

~ 巻末の詩 ~

【遠雷】

ずいぶん遠くに落ちたみたいだ。

消え入りそうで後づけのような雷鳴を平地の避雷針は『聞こえなかった』と首をふる。

雲の中に隠れないで、私の上へ落ちてきてうるさいぐらいでちょうどいい。

目の覚めるような稲妻を私の心に突き刺して、怖いのは私の方。

木一本とないこの平地で私に逃げ場はないのだから。

巻末の詩

【パステルカラーのティータイム】

甘いケーキに甘い紅茶、パステルカラーのフリルのドレス、あと誰かの恋の話

それだけあれば女の子は何百年だってティーパーティーの中で生きていけるの

王子様はイースト菌と仲良しでチョコとカスタードがつまってる

皆で分けて食べられるそんな王子様でいい

何でも言うことを聞く執事には甘いお菓子を切らせないよう、

きつく言いきかせておいて夢がさめてしまわないように

だって王子様はチョコレート。 パーティー会場の扉が閉まれば、 カカオ99%でとても苦い、本当のあなたが待っている。

~ 巻末の詩 ~

【電車】

電車の窓から見える電柱達が次々に目の端に消えていく。

架線とパンダグラフの間をアーク放電が青白くはぜるその0.01秒が僕の頭を駆けていく。

そのスピードの速さに僕は怯える『もう少しゆっくり走ってくれ』

これでは『すれ違う電柱達の姿がよく見えない』 『もっと長くその顔を見ていたいのに』

けれどもこの電車を走らせるのは他ならぬその電柱達。

僕はここまで連れてきた送電線の力強さ

『その終点に何があるのか知っているなら教えてくれ』

『僕を一人で行かせないでくれ』

後部車両に逃げる僕が気がつくのはいつだろう。

先頭車両でハンドルを握る男の顔も同じように怯えていて僕とそっくりであることに。

~ 巻末の詩 ~

【サーカス】

タネもしかけもあるんだろう。

それでも僕は舞台から目がはなせない。

マジックの秘密を暴くための双眼鏡はもう捨てた。

目をこらしてもまぶしくて何も見えなかったから。

君が笑うためのスイッチも涙を流すからくりも。

すべての秘密はライオンの檻の中。

君の見せてくれる全てに。

今はただ割れるような拍手を。

夢の向こうに君を帰さぬようサーカスを帰さぬよう。

今はただ祈りのような拍手を。

~ 巻末の詩 ~

【黒い鳥】

幼い頃夜中に目が覚めると父親のそばにいる黒い鳥が見えた。

あれがいつか必ず大切な人達の肩にとまる。

僕の肩にもいつかの人生の終わりに。

それが仕方のないこととあきらめがついたのはもうずっと昔。

もう鳥は見えなくなった。

それなのにいつからか君の上に黒い鳥の群れ。

鳥達はどんどん増えて空を埋めて黒雲となって太陽を隠す。

大人になってあの鳥を閉じ込める頑丈な鳥籠も。

全てを撃ち落とせる猟銃もないことも知っている僕の前に君が鳥を連れ戻した。

暗闇の中の君は一層きれいで僕の鳥を優しくなでる。

君にも僕の鳥が見えるなら。

その鳥から目をそらさぬなら。

いつか人生の終わりまで僕も。

~ 巻末の詩 ~

まとめ

いかがでしたでしょうか。

中村光さんのギャグ作品はどれも秀逸で非常に面白いですが、「シリアス」を感じとって読むことで笑えなくなるようなギャグコメディは私にとって衝撃的な作品でした。

また、キャラクターが変態狂気的に仕上がっているので、癒しを求めたい方にもオススメの作品かもしれません。推しキャラができるかも?(笑)

また、お気に入りの名言は見つかりましたか?

私はP子が「常識」についてリクに話したセリフの中で、

自分の中の本物を貫けるって、格好良いでしょ

という言葉が、今でも脳内に再生され続けるようになりました。

P子に「村長の非常識さよりも、自由に生きるその生き様に惚れている」と言われて反論できないリクと自分自身が重なったのかもしれません。

しかし、私の友人には「自分の中の本物を貫けるのは本当に格好いいと思うの?」と笑われたこともあります。

「自分一人で生きていけるならともかく、他者と一緒に生きている以上、自己主張ばかりしていては共存できないと思うけどね」と。

「自分を貫けるよりも、自己を抑制して他者との共栄を求める方が生き方としては難しいし、その方が格好いいと思う。村長はただの自己満足だからね。もちろん、村長自身はそれを気に入っているから第三者が口を挟む余地はないが、それを賛美するのはどうかと思う」という意見でした。

こう言われた私は、このような意見もあるんだと感じた半面、自己満足でも本当の自分を貫ける個性が自信になり、自己肯定感も高くなるのではないかと感じました。

多様性や個性の受容が求められる時代になってきたこともありますが、「常識って何?」と問われることで、自分の中の本物を貫く生き方にハッとさせられますし、村長が正にその姿であるロールモデルとして描かれた作品なのではないかと思います。

この笑い転げるギャグの場面でドシリアスに冷たく現実に戻される言葉葉は本当に深く心に染み入るものばかりで、就職活動時や社会人になっても、「自分の在り方」を一度立ち止まってじっくりと考える時間とらさせてくれた経験があります。

就活のときはもちろん、学校や会社、その他組織に所属していて、自分自身について悩んでいるときなどに、この『荒川アンダーザブリッジ』の名言でさらに深く考えてみるのもいいのではないでしょうか?

自分自身と向き合わせてくれる言葉にふれあいながら、また明日からの原動力になると幸いです。

それでは今回はここまでです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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